私が初めてイギリスに行ったのは早いもので6年前になります。
お店を始めるにあたり、何かヒントが欲しかったし、イギリスには以前からとても興味がありました。
幸運な事に、当時開店に向けて共に奮闘していた友人の、とてもお世話になった方がイギリスで暮していたのです。
その方を頼りに、イギリスへ渡航しました。
質の良いビンテージやエコバッグの文化、素晴らしい街並みは、彼女に教えて頂きました。
通常の観光というより、その時のイギリスを切り取っいくような時間を過ごさせてもらったように思います。
朝にフラワーマーケットを歩きました。
マーケットを訪れる人々は、様々なバッグを持参しています。
日本で植物を買いに行くときにエコバッグを持参する人はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
エコバッグといえば、食料品のお買い物のイメージですよね。
ところがイギリスでは、植木屋さんは植木鉢にピッタリの、本屋さんは本を入れるに都合のいいエコバックを販売しています。
それはどれも個性的で可愛いのです。
日本では折り畳みの出来て、バッグイン可能のビニール製のエコバッグが人気ですね。
それはとっても便利で、安価で、何度も使える優れものです。
捨てない、もったいない。その精神はとてもいい事で、日本人ならさほど意識せずともそなわっている心だと思います。
しかしながらイギリスではもう一歩、踏み込んでいました。
それは、バッグを捨てた後のことです。
捨てた後、それらは土に返るのかどうかまでを考えたエコなのです。
日中はロンドンバスに乗って、美術館、スーパー、紅茶屋さん、若手アーティストの集まるマーケット、蚤の市を巡りました。
今思うと夢のような時間です。
それでいて、時間が経つほど、イギリスは日本ととてもよく似ているなと感じました。控えめで親切な人たち。
王室を尊重し、穏やかで誇り高い。庭づくりの文化があり、結束力がある一方で、内向的。
どれも私なりの解釈ですが、話す言葉が違っても、どんな人なのかな?それが自分なりにでも分かると、怖いことってないなと思います。
普段は日本語の中で暮しているから、些細な会話に対して、相手に話が通じているのかどうかを深く考えなくなってしまってて、余計なことを言ってしまって後悔したり、言葉不足に困ったり。そんなことってありませんか?
私は良くあるのです。
意外なことに、海外でそういったことは全くといって良いほどに無い。
自分の希望や気持ちを伝えるにはどうしたら良いのか、それはどの様に言うと相手に届くのかを考え、決めて話す。
その繰り返しに慣れてくると、もっとシンプルに、時間がさほど掛からずに伝えられる様になっていく。
きっと、もっと内側からくる想いで会話しているからなのだろうと思います。
海外に行きたいと思う理由を大きくしめているのがソレなんだと思います。
初めて見る景色、空気の香り、重さ、空の色高さ。
自分の皮膚の乾燥状態とか、そういった全ては非日常なのに、
あぁなんて懐かしい気持ちなんだろう、子供の頃の思い出の中に戻れた様な感覚になるのです。(戻ったことないのに)
日本では36歳の私。海外にいくと10歳の私になれる!大袈裟かな。
でもその通りなんだから困っちゃいますね。
どんだけ楽しいんだ!!!て。
cooの店内は、外国っぽいと言って頂く事が多いのですが、特に海外の様にしたいとか、昭和っぽくとか、こだわりは無くて。
そういった方向性が持てない自分にも悩んだし、それが自分の中に芽生えてくれたらどんなに良いかと思っていました。
でも今は、拘らない拘りが自分を支えているんだと思っています。
このまま、いいと思うこと、可愛いと思うものをはちゃめちゃにでも集めていこうと思っています。